作品データ
監督:荒井和人、井端義秀、他
脚本:岩井秀人
出演:林原めぐみ、沢城みゆき、水瀬いのり
制作:2018年、日本
あらすじ(ネタバレなし)
ありとらゆる命題に明確な答えを用意せず、生理的欲動の充足のみをシコシコ満喫し、その日暮らし&説得力ゼロの青少年たち。その中でなんてことない日常を過ごすヘッドフォンの少女ヒドミ。彼女が轢かれた夜、クラスメイトの少年・井出の額から巨大ロボットが出現した。ハル子から分裂したラハルとジンユと出会い、〝特別なことなんてない日常〟が終わりを告げる。
アニメ『フリクリ プログレ』の感想
2000年にOVA発売されたアニメ『フリクリ』の続編である。
ちなみにこの感想を書いている時点ではまだ『オルタナ』を見ていない。
旧作は大好きだが、今回のは監督も脚本も別の人なので必ずしも旧作のようにおもしろいとは限らないなあと思って見はじめたのだが、そんな不安も払拭。
第1話は超おもしろかった。
ぜんぜん同じテンションで安心。
ところが第2話は超つまらない。
第1話がこうだったらその時点でもう見るのをやめていたくらいのヒドさ。
第1話だけ気合入れて作ったのかな、とすでに暗雲たちこめる。
第3話も超つまらない。
第4話はおもしろかった。
第1話ほどではないが、2・3話のクソつまらなさを考えるとじゅうぶん嬉しい出来。
しこたま笑った。
第5話はまたつまらない。
最後の方はまあまあかなあ。
前話がよかったのでがっかり。
そして最終の第6話を見た。
つまらなかった。
これで感想を終えるのもそっけないから、ちょっと要素を分析してみようか。
まずキャラクター。
なんとなく私はヒドミというキャラクターにカケラも魅力を感じないので、そこもマイナス印象の元になっていると思われる。
ハル子が2人に分裂してるってのもつまらん設定だよなあ。
ジンユって見事にクソキャラだし。
それからストーリーね。
オリジナルの『フリクリ』は最終回まで見たら意外とストーリーはシンプルだったが、こちらはずいぶん、とっちらかった印象だな。
なんでも今回のフリクリはエピソードごとに監督が違うらしいのだが、そこがゴチャゴチャした印象の原因であろうか。
この、エピソードごとに監督を変えるという試みは、打率悪かった以上、失敗と言わざるを得ませんな。
そしてフリクリといえばコレともいうべきシュールな作風。
これが第1話と第4話だけしかフルスロットルに発動しておらず、第1話と第4話がおもしろかったのはそれがあったからこそなのである(とくに第1話)。
もうこのアニメのかつての成功と今回の失敗は、シュールのボルテージの問題に尽きると言い切ってしまっていいかもしれない。
けっきょく第1話の監督が全エピソードやったらそれなり以上の作品になったってだけのことじゃなかろうか。
こういうのを私は最近、「エピソード毎に監督が違うことによる打率悪い系アニメ駄作化現象」と呼んでいる。
(この現象については『ダンベル何キロ持てる?』の感想を参照)
とにかく第1話だけは必見のおもしろさ!!!
評価
というわけで、星ふたつを第1話と第4話に贈ります。
★★★★★
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