映画『ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ』の感想 – アイデア満載なのにアイデア不足

ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ
出典:imdb
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作品データ

原題:The Final Girls
監督:トッド・ストラウス=シュルソン
脚本:M・A・フォーティン、ジョシュア・ジョン・ミラー
出演:タイッサ・ファーミガ、マリン・アッカーマン、アダム・ディヴァイン、トーマス・ミドルディッチ、アリア・ショウカット、アレクサンダー・ルドウィグ、ニーナ・ドブレフ
音楽:グレゴリー・ジェームズ・ジェンキンス
制作:2015年、アメリカ

あらすじ(ネタバレなし)

マックス・カートライトは、母親のアマンダを交通事故で亡くしてしまう。
アマンダはカルト的な人気を誇るスラッシャー映画『血まみれのキャンプ場』に出演した女優だった。

それから3年、悲しみのどん底から立ち直ったマックスは大学生に成長していた。

ある日、親友の兄で映画館の副支配人ダンカンから、死んだ母親が出演していた『血まみれのキャンプ場』をリバイバル上映をするので、ゲストとして来場してほしいと頼まれる。

そして訪れた上映会当日。

映画上映中、タバコを吸っていた客と、アルコールを飲んでいた客の不始末から劇場は火事になり、瞬く間に劇場は炎に包まれてしまう。

慌てふためいた観客たちは裏口から避難するため、映画のスクリーンの方へと走りよる。

なぜか落ちていた刃物でスクリーンを切り裂いてスクリーンをまたいだ彼らが飛び込んでいったその先には、驚くべき世界が待っていた。

『ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ』の感想

↓ネタバレあり↓

映画館で火事になり、古いホラー映画のリバイバル上映を見ていた学生たちが、火から逃げて思わず映画のスクリーンに飛び込んだら、ホラー映画の世界に入ってしまう、というコメディ。

ホラー映画の世界に入っちゃうというアイデアだけで面白そうだが、それ以外にもアイデアがもりだくさん。

脱出ゲームものの面白さもあるし、そのゲームのルールづけに、脱いだり性行為をしたりするとキャラクターが殺されるという、ホラー映画のお約束を逆手にとったアイデアが使われているところも面白い。
ヒロインのマックスが、死んだ女優をやっていたお母さんと映画の中で再会する、という伏線も面白い。

ところが中盤、当初ファイナルガールになる予定だったポーラが死んで、マックスたちがナンシーたちに「ここはホラー映画の世界だ」と打ち明けるところから、ストーリーはぶっ壊れてつまらなくなる。

クライマックスのマックスとナンシー(アマンダ)とのお別れ場面は見事に泣かされたし、タイッサ・ファーミガのアクションは最高だった。

しかし、一見アイデア満載の映画に見えて、アイデア不足だと思う面も多い。

例えばラスト、お母さんが死んじゃうところ。
あそこはお母さんが死なないで、マックスと一緒に生還する展開はいくらでも考えられたと思う。
登場人物が死んだと思いきや、実は生きていた、という展開はよくあることだ。

お母さんが自ら犠牲になって娘を救うシーンは感動したし、涙も出たが、私の中ではもうひとひねりが足りなかった。

最後のNG集はかなり救いだったが、好きなタイッサ・ファーミガのNGが少なかったのは残念。
いい女優さんだからNGあまりなかったのかな。

まあでも、私のブログ史上たった2つしかない0点の最低映画『ファイナル・ガール』という同タイトル映画よりは、だいぶマシな映画だった。

評価

うまく作ったら名作になったなあ、これは。
★★★★★

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