作品データ
原題:Baahubali: The Beginning
監督:S・S・ラージャマウリ
脚本:S・S・ラージャマウリ
出演:プラバース、ラーナー・ダッグバーティ、アヌシュカ・シェッティ、タマンナー
制作:2015年、インド
あらすじ(ネタバレなし)
古代インドの大国マヒシュマティ王国。
追手から赤ん坊を守りながら逃げる高貴な女性が、足を滑らせて、川に落ちる。
女性はシヴァ神に「自分の命と引き換えに赤ん坊の命を救って欲しい」と祈りを捧げ、赤ん坊を支えたまま絶命する。
翌朝、赤ん坊の泣き声を聞いた村人たちが集まり、赤ん坊を助け出す。
赤ん坊はシヴドゥと名付けられ、村で育てられる。
シヴドゥは成長と共に滝の上の世界に興味を抱くようになり、毎日滝をよじ登ろうとしたが、何度チャレンジしても失敗してしまう。
そんなある日、滝上から仮面が落ちてくる。
その仮面が女性の物だと知ったシヴドゥは「持ち主の女性に会いたい」と願うようになり、幻の女性に導かれるように、ふたたび滝を登りはじめるのだった。
『バーフバリ 伝説誕生』の感想
『王の凱旋』を先に見てしまったのだが、こっちの方を先に見ておいた方がよかったな。
構成的に、このシリーズはちゃんと順番通りに見ないとダメだ。
失敗したー!!!
ちなみに『王の凱旋』はNetflixで見たのだが、テルグ映画なのにヒンディー語吹き替え版だったことが終始不満だった。
今回『伝説誕生』はDVDで見たのだが、ちゃんとテルグ語でしゃべっていてホッとした。
南インドの映画をヒンディー語で見るなんて、香港映画を北京語で見るようなもんだからな。
さて、2部作両方を見てみて、やっと全体のアウトラインがわかってきた。
↓ここから先は『伝説誕生』『王の凱旋』2部作、両作品のネタバレあり↓
つまり、『伝説誕生』はバーフバリの息子のお話しで、クライマックスだけバーフバリが活躍する。
それに対して、『王の凱旋』はバーフバリのお話しで、クライマックスだけ息子の映画になるのだ。
そして2部作をひとまとまりの作品として捉えると、最後のクライマックスを飾るのは息子の方なのである。
つまり、1作目がひとりの英雄の伝説に大きくクローズアップした作りだとすれば、最後はその伝説を受け継ぐ新たな英雄の誕生によって物語はしめくくられるのだ。
ひねりがありながら、ちゃんと意味のある、素晴らしい構成。
それだけに、くどいようだが、『王の凱旋』を先に見てしまったことが悔やまれる。
クライマックスのスペクタクルはすごい。
漫画『蒼天航路』に一番近い実写の戦闘シーンはこの映画のクライマックスではなかろうか。
バーフバリの戦いぶりはほとんど『蒼天航路』の呂布。
私の中で『レッドクリフ』は完全に飛んだな。
『王の凱旋』のときにも書いたが、これは何か崇高なる「はかりしれないもの」を、何の小細工も無しに正面から表現した映画なのである。
だからこそこの圧倒的な迫力と面白さがあるのだ。
評価
この映画を「ツッコミどころ」などという浅はかな言葉をもって語る輩に、私は映画を語る言葉を持たない。
★★★★★
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