作品データ
原題:警察故事
監督:ジャッキー・チェン
脚本:ジャッキー・チェン、エドワード・タン
出演:ジャッキー・チェン、マギー・チャン、ブリジット・リン
制作:1985年、香港
あらすじ(ネタバレなし)
チェン・カクー刑事は香港最大の麻薬組織のボス、チュウ・タオとその秘書サリナを逮捕した。サリナは司法取引ですぐに釈放される。チェンはサリナの身辺警護を命じられ、彼女の出廷を妨害しようとするチュウの部下たちと激しい闘いを繰り広げることになる。。
『ポリス・ストーリー/香港国際警察』の感想
シリーズ第1作目。
ジャッキー・チェン80年代の最高傑作のひとつ。
この映画はとにかくアメリカでウケがよかった記憶がある。
ジャッキー・チェンが『レッド・ブロンクス』でついにアメリカでの名声を勝ち得る前、いわゆる“レッド・ブロンクス前期”の作品としては、アメリカで知る人ぞ知るジャッキー・チェン映画といえばこの『ポリス・ストーリー』だった。
バート・レイノルズやクリント・イーストウッドが絶賛していたという話しもあるし、80年代に私がアメリカに住んでいたときも、近所のレンタルビデオ屋さんにこの映画のVHSソフトがあって、店員さんの手書きコメントで「この映画は世界各国で絶賛されたスゴくおもしろいアクション映画です!」なんて推薦文が書いてあったっけ。
そんなことを思い出しながら、高校のとき以来30年ぶりくらいに見てみたわけだが、今にしてみるとなるほど、この映画には他のジャッキー映画と比べて海外の映画ファンが絶賛するだけの法則がすべて揃っているのだな。
つまりアメリカの映画マニアがいい作品に必要だとする教科書的な要素を箇条書きにした場合、それにすべて当てはまるモチーフがたまたまこの『ポリス・ストーリー』にはうまく揃っていたというわけだ。
それは例えばヒーローの誕生、栄光と挫折、暴走から決着へと至るカタルシス。
その過程にバランスよく挿入されたユーモア、アクション、ロマンス。
そしてそのことごとくがクリシェを回避し、オリジナルなアイデアを盛り込んで描かれている。
モノがわかるようになったこの歳になってみると、十代の頃にはわからなかった映画監督ジャッキー・チェンの巧みな仕掛けがたくさん見つかった。
評価
改めてこの傑作のスゴさ、おもしろさを再認識した。
★★★★★
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