タランティーノの『マイ・ベスト・フレンズ・バースデー』について
クエンティン・タランティーノがメジャー・デビュー前に監督・脚本を勤めた自主制作映画がこの『マイ・ベスト・フレンズ・バースデー』。
元は70分だったとか90分だったとか言われていますが、フィルム・ラボの火事で焼けてしまい、現在は36分ほどの長さしか残っていないそうです。
私はこの映画の脚本を読んだのですが、脚本と比べると、36分バージョンは、ほとんどダイジェストという感じです。
必要不可欠なシーンがいっぱい抜けているので、映像だけだとストーリーはまったく通じません。
というわけで、このブログではタランティーノの処女作『マイ・ベスト・フレンズ・バースデー』を、脚本を参考に、欠落シーンを補完しながら、大まかなストーリーを完全解説していきたいと思います。
見出しに【欠落シーン】と書いてあるのは、36分バージョンには無く、脚本にあるシーン。
見出しに【本編シーン】と書いてあるのは、36分バージョンにあるシーン。
(動画を参照しやすいように該当の箇所の時間を明記しておきます)
おもしろいセリフなどは翻訳して掲載していきます。
尚、本編と脚本では一部シーンの順番が違いますが、あくまでも映像を中心に、ストーリーが通じるように内容を補完してゆく形式で進めていきたいと思います。
YouTubeにアップされていた36分バージョンの動画を貼っておきますので、参照してください。
(リンク切れになっている場合は、YouTubeで「My Best Friend’s Birthday」と検索してみてください)
どうぞ頭の中で想像を働かせて、読み進めていっていただければと思います。
幻に終わってしまったタランティーノの処女作の全貌が、少しでもタランティーノ・ファンの皆さんに伝われば幸いです。
登場人物
ミッキー・バーネット・・・この物語の主人公のひとり。ラジオのDJをやっている。明日が30歳の誕生日。
クラレンス・プール・・・もうひとりの主人公。ミッキーの親友。ミッキーと同じラジオ局でDJをやっている。演じているのはタランティーノ本人。
ミスティ・ナイト・・・クラレンスがロニーのバーでナンパしたコールガール
クリフォード・・・ミスティのヒモ(ポン引き)
ロニー・・・「ロニーのバー」というバーのバーテンダー
レニー・オーティス・・・クラレンスのラジオに出演するゲスト。エディ・コクラン・ファンクラブ会長。
ナツメグ・・・ラジオ局の受付。
クランシー・・・ラジオ局のDJ。
パンドラ・・・ミッキーの元カノ。
タランティーノの『マイ・ベスト・フレンズ・バースデー』徹底解説
何回かに分けて、連載形式でアップしております。
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