映画『あなたを夢みて』の感想 – ラーニー・ムケルジーが匂いフェチのヒロインを演ずるインド発妄想恋愛コメディ

ラーニー・ムケルジー主演のボリウッド映画『あなたを夢みて』
出典:imdb
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作品データ

原題:Aiyyaa
監督:サチン・クンダルカル
脚本:サチン・クンダルカル
出演:ラーニー・ムカルジー、プリトヴィラージ・スクマラン、スボード・バーヴェ、ニルミティ・サワント
音楽:アミット・トリヴェディ
制作:2012年、インド

あらすじ(ネタバレなし)

匂いフェチのヒロインが、アーチストの卵の青年に恋をする恋愛コメディ。

『あなたを夢みて』の感想

Netflixで初鑑賞。

コミカルなタッチのCMみたいな映像が楽しくて、最初の数分で私はもうこの映画が気に入った。

ラーニー・ムカルジーがいい。
90年代デビュー当時むっちりセクシーダイナマイトだった彼女が、ほどよく経験を重ねて今は実に味わい深い女優になったものだ(しかしムッチリは健在)。

内容は、ゴミ捨て場の裏のボロ家に住んでいる匂いフェチの女子大生が、いい匂いのするアーチストの学生に片想いをする恋愛コメディ。

シュールな冒頭シーンは実に象徴的だ。
夢の中で有名なインド映画のミュージカル・シーンのパロディで踊っていたヒロインが、目が覚めて、ボロくて狭い家の汚いベッドで寝ている。

最初の方のナレーションの言葉、

「夢と現実を行ったり来たりのお姉さん
今はどちらの世界にいるのかな?」

が雄弁にここからの展開を物語っている。

こんなゴミ捨て場の裏にたたずむ臭い家に住んでいるのに、いや、だからというべきか、ヒロインは匂いフェチ。
大学でどこからともなく漂ってきたいい匂いに惹かれて恋がはじまる。
ゴミ捨て場の悪臭から、いい匂いのする恋へと、華やかな恋愛ドラマがスタートするのだ。

原題も内容にピッタリな『Aiyyaa』というシュールなタイトルで、これはヒンディー語で「あらまあ」とか「うわあ」とか、そんな感じをあらわす感嘆詞。
そのままカタカナで「アイヤァー」にしてもなんとなくニュアンス伝わるね。
ヒロインの「うれし恥ずかし恋物語」な感じがよく出ている。

邦題の『あなたを夢みて』は普通すぎて、この映画の独創性がぜんぜん響いてこないのが残念。

そうだ、私がひとつ邦題をつけなおしてあげよう。
『ああ、イヤ〜ん! 〜アナタを夢みて』
もしDVD化するときはこのタイトルでお願いしますよ、配給会社さん。

評価

ラブコメのインド映画ではかなり好きな方。
★★★★

Good Movie 認定


『あなたを夢みて』サウンドトラック(amazon music)

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