映画『ベスト・キッド』の感想 – ジャッキー・チェンは誰の味方?

ベスト・キッド
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作品データ

原題:The Karate Kid
監督:ハラルド・ズワルト
脚本:クリストファー・マーフィー
出演:ジェイデン・スミス、ジャッキー・チェン
音楽:ジェームズ・ホーナー
制作:2010年、アメリカ

あらすじ(ネタバレなし)

母の転勤でデトロイトから北京へと移り住んだアフリカ系アメリカ人の少年ドレは12歳。

ドレはバイオリンを練習する中国人の少女メイと仲良くなるが、それがもとで、カンフーを習っている中国人の少年チョンたちにいじめられるようになってしまう。

ある日、チョンたちにいじめられている時、たまたま居合わせたマンションの管理人であるハンがカンフーで少年たちを追い払ってくれる。

ドレはハンにカンフーを教えてくれと頼むのだった。

『ベスト・キッド』の感想

1984年に制作されたアメリカ映画のリメイク。

ジャッキー・チェン主演てところは嬉しいが、基本的にあまり喜ばしい映画ではない。
オリジナルでは日本のカラテだったものが、このリメイクでは中国のカンフーにになっているのだ。
つまり日本が中国になっているのである。

最近の中国の躍進を見ていてつらつら妄想するのだが、千年以上にわたってアジアの超大国であった中国が、近代化は日本に遅れをとり、二度の大戦において劣勢におかれ、共産主義体制になってからは高度経済成長もどこ吹く風。
現在の中国は、この100年かそこらの間に日本によって貶められたプライドを、ここにきて覆そうとしているかのように見える。

例えば最近、YouTubeで某近代歴史研究家の方に聞いた話しでは、アメリカの大学で、かつて日本語学科だったものの多くが、なんと今は中国語学科に変わっているんだそうだ。
なんでも中国語学科を設けると、中国政府から大学に助成金が出るらしい。

映画界もその例に漏れず、中国はハリウッドにも多大な資本を投じ、こうしてかつて日本だったものをどんどん中国に塗り替えていっているわけだ。

近年では私の大好きなハリウッドの巨大ロボット&怪獣映画パシフィック・リム』の続編で、日本人のメイン・キャラが死亡して、中国人キャラがメインに入れ替わる、という現象があった。

かつて『キャノンボール』という80年代の映画で、ジャッキー・チェンやマイケル・ホイが中国人なのに日本人役で出演していたなんて、もう今は昔なのだ。

そういえば、親日家で知られるハリウッドスターのリチャード・ギアが、中国を批判してハリウッドを干されるなどという異常事態が発生したのも記憶に新しい。

というわけで、私は大好きなジャッキー・チェンが出演しているこのリメイク版『ベスト・キッド』を手放しで喜べない心境にあるのである。

せめてもの救いは、この映画がかなり出来の悪いダメな映画だったことだ。
(オリジナルのベストキッドも私はあまり上等な映画だとは思っていないのだが)

いじめっ子たちとの攻防も、ヒロインとの心の交流も、何も面白いとも思わなかったし、ラストも感動しなかった。

ここが悪いだの、あそこが悪いだの、駄文を綴ろうと思えばいくらでも綴れるが、誰も読みたくないと思うので、やめておく。

以上。

ベスト・キッド

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評価

まあ、つまらなくて少しホッとした。
★★★★

Bad Movie


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